季節外れに咲いた桜の花の話

   2018/01/08

ある日、いつものように山で遊ぼうとして石段を登っていると、やけに臭い。
「なんだろう・・・」
不振に思って境内に入ると、神社の裏から白い煙がもくもくと出ている。

「・・・火事だ!」
慌てた彼女は転げるように石段を駆け下りると、大人に知らせにいった。
幸いボヤで済み、大事には至らなかったそうだ。

翌朝、子供の声で目が覚めた。
ふと窓を見ると、庭に一本だけある桜の木が満開の花を咲かしている。
「きれい・・・」思わず嘆息がもれたが、今が冬であることを思い出した。

その後、放火した犯人が捕まった。
おかしくなった友人だった。

季節外れの桜は、雪が降るまで咲いていたという。

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